PCGSとNGC

⽶国コイン市場では、数百ドルから数百万ドルまでさまざまな価格帯で⽇常的にコイン取引が行われていますが、グレーディングは、稀少コインの市場価値を左右する重要な要素となっています。グレードのわずかな違いが稀少コインの市場価値に大きく影響することもあります。

世界的コイン鑑定会社であるPCGSとNGCでは、コインのグレード鑑定を70段階に分けています。この分類方法は、1940年代にコレクターのウィリアム・シェルドン博士が発案したもので、 グレード 1 は劣化が激しくほとんど外観を認識できないコイン、グレード 70 は完全無欠であることを意味します。一般に投資向きとされる稀少コインは、66 から上のランクとされています。

 

PCGSとNGCは、いずれも70段階の鑑定基準を用いていますが、NGCよりもPCGSの方が鑑定が厳しいというのが米国コイン市場の認識です。つまり、同じグレードならば、NGC鑑定よりPCGS鑑定コインの方が取引価格が高い場合が多い、ということです。
そのため、少しでも高く売るため、NGC鑑定コインをPCGSに鑑定依頼する人が少なくありません。この手続きはクロスオーバーと呼ばれ、PCGSがNGCと同じグレード品と判断すれば、PCGSのスラブに入れ替えられて帰ってきます。一方、PCGSの基準に満たないと判断された場合は、鑑定に出した状態のまま(元のNGCのスラブ)で戻ってきます。

弊社を通じてヘリテイジオークションに出品されるNGC鑑定コインについては、ヘリテイジ社がクロスオーバーの申請手続きを代行いたします。また、クロスオーバーが成功する見込みがあるかどうかについても同社専門スタッフがチェックしてくれます。

 

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